猫の外飼いは無責任すぎる!|猫や他人に対する迷惑を考えて今からでも室内飼いへ移行しましょう

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こんにちは、ねこたです。

みなさんは、「猫の外飼い・放し飼い」についてどう思いますか?

猫にとって外の世界は魅力がいっぱいで外に出してあげたい気持ちもわかりますし、「猫の室内飼いは絶対にやめてください」と主張する人も世の中にはいるようです。

ですが、猫の外飼い・放し飼いはほんとうに猫のためになるのでしょうか?


この記事に、猫の外飼い・放し飼いによるメリット・デメリットをまとめてみたので、それらを見比べ「室内・室外」どちらの飼い方が1番猫のためになるのかを考えてみましょう。

目次

外飼いのメリットは2つだけ

猫の外飼いによるメリットを考えると、以下の2つが挙げられます。

自由を満喫し、運動不足も解消できる

猫を外飼いすることで得られるメリットは、とにかく猫が外の世界を自由に満喫できることだと思います。

外には他の猫やネズミ、蝶やトンボ、ヘビやトカゲなど様々な生き物がいて、猫がそれらの生き物に出会うことで、室内飼いでは得られることのない発見や刺激を味わえます。

日中は好きな場所で日光浴もできますし、外をかけまわって運動不足も解消きますね。

トイレ掃除の負担が減る

飼い主さん側のメリットになりますが、外の世界を全て猫のトイレにすることによってトイレ掃除の負担が減ります。

家と外を頻繁に出入りする猫は家の周りを縄張りにし、他の猫を寄せ付けないためにマーキングをするため、家でのトイレ回数が減ります。

さらに、必要な猫砂の量も減るので、金銭面的な負担も軽くなります。

猫を外飼いしない方がいい理由

次に、猫を外飼いしない方がいい理由を考えつく限りまとめてみました。

猫の殺処分数の10倍以上が交通事故死している

100年以上も昔なら話は別ですが、今ではどこにでも道路があり、車も走っています。

なので、猫の外飼いは猫が交通事故で命を落とすリスクがとても高いです。

認定NPO法人 人と動物の共生センターによると、2019年に野外で死亡した猫は推計で28万9,572頭に対して、猫の殺処分数27,108頭だったそうです。

殺処分数のおよそ10倍の命がロードキル(交通事故死)で失われていて、この数字を見ると、いかに猫の外飼いが危険なことかがわかると思います。

ですが、飼い主のいない猫を減らす「地域猫活動」や外飼い猫の減少によって、2015年から2019年までの5年間では、ロードキル(交通事故死)と殺処分の数はどちらも年々減少しています。

このままロードキル(交通事故死)と殺処分の数を減らしていって、ゆくゆくは、突然殺されてしまう可哀想な命を0にしたいですね。

猫との接触事故を起こした人に迷惑がかかる

猫を外飼いしている人は一度、その猫が接触事故に巻き込まれたあとのことを考えてみてください。

猫と車の接触事故が起こった場合、いろいろな人に多大な迷惑がかかります。

猫を轢いたあと起こること

・猫と接触事故を起こしてしまったドライバーは嫌な気持ちになる。トラウマになる可能性も。

・轢いてしまった猫を手当てしたり、死体だった場合は土地の管理者が処理しなければならない。

・車が故障してしまったら修理費がかかる。

猫が室内飼いだった場合は接触事故は起きないので、これらの責任は全て外飼いをしている飼い主さんにあります。

接触事故で1番かわいそうなのは猫だとは思いますが、外飼いのせいで、車のドライバーや死体を処理する人も巻き込んでしまっていることを考えなくてはいけません。

ノミやマダニによる感染症

猫を外飼いすることによって、室内で飼う場合よりもノミやマダニに感染する機会が増えます。

ノミやマダニは世界中に多くの種類が生息し、猫や犬、ヒトにも寄生する外部寄生虫で、寄生されると痒みや貧血などさまざまな症状があらわれます。

ノミについて

日本では主にネコノミが猫や犬の体表に寄生し、血を吸います。
ネコノミが猫に寄生すると、激しいかゆみ・発疹・脱毛をもたらす「ノミアレルギー性皮膚炎」などの症状を引き起こします。
ノミは卵→幼虫→サナギ→成虫と成長します。猫に寄生している成虫を取り除いても、体表に残った卵から成長・繁殖してしまうのですぐにノミを駆除することはできません。

マダニについて

マダニは山や森、民家の裏山や裏庭、広い公園や河川敷の草むらにも生息し、動物の体温や振動、二酸化炭素などを検知し寄生します。
マダニは多くの病原体を媒介し、吸血による貧血や皮膚炎のみならず、時には命もおびやかす病気にかかる可能性もあります。

ヒゼンダニについて

ヒゼンダニは自然界の動物やヒトに寄生し、疥癬(かいせん)症という病気をおこします。
疥癬(かいせん)症にかかった動物は猛烈な痒みの症状が出て免疫力が低下し、タヌキやキツネなどは数週間で衰弱死してしまうこともあるそうです。
猫からヒトに感染ることもあります。

庭に現れたタヌキ 2022年4月
庭に現れたキツネ 2023年2月

上の写真2枚はいずれも私の家の庭に現れたタヌキとキツネですが、どちらも疥癬症にかかっていました。

全身の毛が薄くなっていてとても可哀想でした。

疥癬症にかかったタヌキやキツネとの接触によって、猫にも疥癬症が感染してしまう可能性があるそうなので、やはり猫を外に出すのはやめておいた方が良さそうです。

野良猫との縄張り争いによるケガ

室内でも多頭飼いをしている人なら何度も見かける「猫同士のケンカ」ですが、外猫同士のケンカは壮絶なものです。

そのケンカによってできた傷口から出血したり、細菌が感染し痛みが出て、足を引きずる猫もいます。

猫は縄張り(テリトリー)を持つ生き物です。

縄張りは食料を得る目的だけではなく、自分が安全に過ごせる場所や繁殖相手を見つける大事な場所でもあるので、猫は毎日縄張り内をマーキングをしながらパトロールしています。

そんな大切な場所に他の猫が入ってきたら、爪切りもしていない尖った爪と鋭い牙で死闘を繰り広げます。家の中で見かける室内飼い猫のけんかごっことは大違いで、時には流血沙汰になることもあります。

Youtubeで「野良猫 ケンカ」と調べたら、猫同士の縄張りをめぐる激しいケンカ動画がたくさん出てきます。

聞いたことのない強い威嚇の声や、痛そうな叫び声も聞こえてきます。

不妊去勢手術をしていないと繁殖する

猫の殖力はとても強力です。

メスの猫は1年に2〜4回出産することが可能で、1度の出産で4〜8匹の子猫を産みます。

したがって、不妊去勢手術をしていない猫を外で自由に行動させたり、無責任に餌やりを続けていると、「子猫が増えすぎて1人では飼いきれない」という事態になるかもしれません。


広島県動物愛護センターによると、1匹の妊娠猫が子孫を残しその子孫同士で繁殖すると、1年後には20匹以上、2年後には80匹以上、そして3年後には2000匹以上になるとされています。

人間たちの勝手で猫の繁殖能力を奪うことについてはいろいろな意見があると思いますが、最近では猫を飼う場合は「不妊去勢手術をする」のが当たり前になってきています。

近隣住民とのトラブルに発展する

猫の外飼いは近所の人とのトラブルに発展しやすいです。

猫に慣用的な人ならあまり気にならないかもしれませんが、もちろん猫が苦手・嫌いという人もいます。

猫が苦手・嫌いな人たちにとって、外飼い猫がもたらす迷惑行動はただのストレスにしかなりません。

以下に代表的な3つのご近所トラブルをまとめました。

外飼い猫が起こす問題行動

・玄関先や庭、畑などに糞尿でマーキング
・車やバイク、カバーなどを傷つける
・深夜に響く鳴き声がうるさい

他人の敷地内での糞尿

猫は体内の水分を効率よく生かすために、濃縮したおしっこを生成し排泄します。そのニオイはとにかく強烈で、洗ってもなかなか取れません。

そんな尿や糞を、家の外壁や庭、車、玄関先など至る所に撒き散らしていくので、近所の人は大迷惑しています。

本来ならば猫の飼い主さんがやらなければならない糞尿の掃除を他人に押し付けてしまっているわけですね。

他人の車やバイクに傷をつける

高いところや温かい場所が好きな猫は、他人の車の屋根やボンネットでもお構いなしにくつろぎます。

その時に「車のボンネットに足跡がついた。傷がついた。ワイパーが折れた。」といった問題が起きます。ついでにバイクのカバーシートで爪とぎなんかもしちゃったりします。

猫の飼い主さんに修理代を請求できればいいのですが、猫の首輪に住所でも書いていない限りは、車やバイクの所有者が費用を払うことになり泣き寝入りしなければいけません。

深夜に響く鳴き声

深夜1時〜3時ごろに聞こえてくる外猫の「アオーーーーン」という鳴き声。

この鳴き声で目が覚めたり、外にいる猫が心配でなかなか寝付けず寝不足になる人もいます。

猫の「アオーン」という鳴き声は不妊去勢手術をしていない発情期の猫に多く、それ以外でも不安や不満があったり病気のときにもこの鳴き声を出すそうです。

猫を捕まえて虐待する人がいる

世の中には外にいる猫を捕まえて熱湯をかけたり、エアーガンで撃ったり、火をつけたり、切り刻んだりと、動物を平気で虐待できる人たちがいます。

引用:公益財団法人動物環境・福祉協会Evaより

公益財団法人動物環境・福祉協会Evaによると、動物虐待検挙数は年々増加している傾向があり、2021年では統計のある2010年以降で過去最高の170件だったそうです。

どこにストレス発散目的で猫を虐待する人が潜んでいるかもわからないので、猫を守るためにも絶対に外に出してはいけません。

テレビCM「にゃんぱく宣言」

みなさんは2019年7月からテレビやラジオCMで流れていた「にゃんぱく宣言」という曲をご存知でしょうか。

この曲では猫の適性飼育について語られていて、歌詞の中にも「家の外に出してはいけない」とあります。

お前、俺の飼い主ならば 俺の体、俺より管理しろ。
家の外に、出してはいけない。
飼えない数を、飼ってはいけない。
忘れてくれるな 俺の頼れる飼い主は 生涯、お前ただ一人
作詞作曲:さだまさし 引用:UTA-NET

「家の外に出してはいけない」のほかにも、「飼えない数を飼ってはいけない」「俺の体、俺より管理しろ」ともありますね。

おそらく体の管理というのは、毎日のご飯やブラッシング、爪切り、避妊去勢手術のことを意味するのではないかと思います。

この曲は2019年7月から1年間放送されていたようですが、猫の適性飼育を広めるためにも、猫の命を守るためにも定期的に放送してほしいですね。

まだ聞いたことがないという方にはぜひ聴いてもらいたいです。

室内飼いへの移行は可能

「もう何年も放し飼いしてるし、今更室内飼いなんて無理だな〜」と思う方もいるかもしれませんが、室内飼いへの移行は可能です。

外飼い猫を室内で飼い始めてから数ヶ月は、猫は自分の縄張りを確認したいので外に出たがったり、玄関で夜鳴きしたりして大変ですが、次第に外に出たがらなくなります。

外飼いしていた年数や猫の個性によって、室内飼いへの移行が困難になることがあるかもしれませんが、根気よく接していればきっと室内の生活に慣れてくれるはずです。

実際に体験した「室内飼いへの移行」

画面左:元野良猫のなご

私は現在3匹の猫を飼っていますが、そのうちの1匹の「なご」は1年以上野良猫だった子です。

さらに、社会化期(生後2週齢~9週齢)に人と触れ合ってこなかったせいか人慣れもしていませんでした。

おうちに迎え入れて初めの頃は、ご飯もなかなか食べてくれなかったり、夜になると玄関で夜鳴きしたりと大変でしたが、だんだんと人間にも室内の環境にも慣れていきました。

まとめ|猫を大切に想うなら室内飼い

たしかに、猫の室内飼いは「猫が外で自由を満喫する」という権利を奪うことになりますが、リードをつけて散歩させてあげたりするなど、カバーする方法はあると思いますし、運動不足は室内でも解消できます。

そして、外飼いによるデメリットは命に関わるものが多く、猫を大切に想うなら私は室内飼いをオススメします。

人間の親と子の関係ならば、子供を朝から深夜まで外で好き放題にさせている家庭は少ないと思います。それは子どもの命を守るためだと思います。


人間と猫という違いはありますが同じ家族の一員です。

猫の外飼いをしている方は、大切な家族の命を守るためにも、今一度、室内飼いを考えてみてはいかがでしょうか。

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